日本に居ながら完全独学でTOCFLのLeve3(Band B1)に短期間で合格したので、効率的な勉強方法を紹介します。
勉強期間 4ヶ月と3週間
費用 1万円
同じやり方をすれば、似たような結果を得られると思うので参考にしてください。
受験の感想はこちら。
使った参考書
使った参考書はこの4冊で、全部買っても一万円ぐらいです。
参考書は各分野ごとに優れた本を選んで何度も復習するのが大切です。
発音
発音、ピンイン表記に関しては基本的にこれ1冊で大丈夫です。
ただし、3声の説明は少し言葉足らずになっているので注意して下さい。
この本を詳しくレビューした記事はこちら
単語
TOCFLを受ける方はこちらの単語帳がオススメです。
繁体字表記でありながら、語彙が異なる場合には簡体字の表記もあります。
単語を覚えるときは先に説明した発音を意識しながらピンインや声調を暗記していきましょう。
漢字、意味、ピンイン、声調の4つをすべて覚えたら「暗記した」と言えます。
※TOCFLを受けるだけなら、作文(ライティング)がないので漢字は書けなくても問題ありませんが、できれば日本語と違ったり日本語に存在しない漢字は覚えましょう。
はじめの1000がBand A向け
レビューした記事はこちら
つぎへの1400がBand B1向けです。
注意点はB2の単語量には足りていないので、他の参考書を使う必要があります。
レビューした記事はこちら
※追記 僕の受験後にB2の範囲をカバーする単語帳が発売されました!
もう少し早く発売してくれたら自分の受験にも間に合ったのに……これから受験する方の方が圧倒的に有利ですね。
これまでは簡体字の教材しかありませんでしたが、TOCFL向けの教材なので必ずこちらを使いましょう!
文法
文法はこの1冊で大丈夫です。
この本は入門から最後まで使えるレベルの知識が載っています。
とても分厚い参考書なので、最初から暇な時に流し読みするよりは「分からない問題」が出てきたときに辞書のように使うのが効率的です。
レビューした記事はこちら
ある程度基礎が固まってきたら、流し読みしてより深い知識を覚えていけばいいです。
具体的な勉強方法
大まかな流れは 発音の基礎→単語暗記→文法の基礎 となります。
発音を最初にやる
最初に単語を覚えようとして、発音というかピンインのシステムを暗記しなかったのが僕の失敗でした。
ピンインは英語とも日本語のローマ字とも関係なく、中国語の発音をアルファベットで無理やり表記しているだけです。
ですので、アルファベットを見た時に頭に浮かぶ英語や日本語の発音はすべて忘れて、新たに中国語での発音を暗記する必要があります。
台湾華語だとボポモフォもありますが、こちらはアルファベットではないので、発音と表記を暗記しないと読めません。
ピンインも本来はこれと同じで、発音と表記をセットで覚えなければならないのに、「アルファベットだから勉強しなくても読める」と勘違いして自己流で間違った勉強を進めている人が沢山います。
この作業を最初にやらないと絶対に発音が悪くなります。
なぜなら、単語を暗記するときにピンインと発音が上手く繋がっていないので、リスニングもスピーキングもあやふやなまま覚えているからです。
結果として、暗記して読み書きはできる単語であってもリスニングでは聞き取れないし、スピーキングでもネイティブが理解できない発音になってしまいます。
リーディングはできるのに、いつまで経ってもリスニングが苦手な方はピンインのルールを本当に理解しているか振り返ってみてください。
発音を意識して単語を覚えていく
中国語は発音を正しく理解して覚えないと、リスニングが全くできません。
単語を暗記するときになによりも大切なのが、声調とピンインをしっかり覚えることです。
勉強を始めた当初は、とにかくネイティブの音声を聞く時間を増やしていきましょう。
先ほど紹介した単語帳は、以下のリンクからネイティブの音声をダウンロードできるので、これを繰り返し聞いて覚えて下さい。
https://www.ask-books.com/978-4-86639-376-6/
単語の暗記に関して中国語が優れているポイントは、漢字を使っていることです。
意味自体は日本語と全く同じものもあり、他の外国語よりも覚えられるスピードも早いです。
さらに、中国語は日本語と違って基本的に1つの漢字に1つの発音が当てはめられています。
そのため、すでに覚えた漢字が使われている単語は新しく出てきた漢字だけを覚えればOKです。
すでに覚えた漢字を組み合わせた単語であれば、新たに発音を覚える必要もないので、中国語の覚えた漢字の数が増えるほど暗記する時間が短くなっていきます。
中国語に限った話ではないと思いますが、試験に受かろうと思ったら地道に単語の暗記をして知っている単語の数を増やすことが近道です。
Band Bだと語彙数が5000なので大変に感じるかもしれませんが、漢字を組み合わせて熟語にしている単語がほとんどなので意外となんとかなります。
文法を覚えていく
中国語の文法は簡単と言われていますが、ある程度はしっかりやる必要があります。
単語を覚えてもセットで使う単語や場面も覚えておかないと、ニュアンスがおかしくなるからです。
文法書は問題を解きつつ、先ほど紹介した本を読むのがオススメです。
問題を解きつつ、不足している能力を伸ばしていく
恐らくリーディングよりもリスニング問題が解けなくて困る方が多いと思います。
リスニング問題が解けないのは
暗記した単語が少ない
発音があいまいなので、聞いても分からない
といった原因があるので、問題を解いて答えを見て「知らない単語が多い」と思ったら単語暗記を集中的にやってボキャブラリーを増やす。
「知ってるはずなのに聞いても分からなかった」と思ったらピンイン表記、発音をしっかり理解して単語を覚え直しましょう。
勉強期間
Band Aであれば3ヶ月あればA2レベルでも合格できます。
僕は3ヶ月ないぐらいでしたが、余裕を持って合格できました。
Band BはB1であれば約5ヶ月かかりました。
模擬問題の使い方
TOCFLは紙の本の模擬問題も発売されていますが、僕は使いませんでした。
値段が高いのでネットで公開されているもので十分だと思いました。
模擬問題がある場所
ホームページに公開されている問題は過去問ではなく、模擬問題のようです。
模擬問題といっても過去問と同じように演習に使えますので、これを活用しましょう。
日本でTOCFLを開催している団体の以下のページでも各Bandで3回分公開されています。
https://tocfl.jp/educational_materials/
TOCFLの公式HPだと以下のページで公開されていて、こちらはAとBは5回分まであります。
ただし、3回分までは先に紹介した分と同じです。
なので3回分をやり終わったら、4,5回目を以下のページでやってください。
https://tocfl.edu.tw/index.php/exam/test/page/1
ネットで解くこともできます
僕は問題を見ながら紙に答えを書いていましたが、ネットで完結させることもできます。
以下のページに行けば、ネット上で模擬問題を解くことができます。
https://cbt.sc-top.org.tw/sctopj/
模擬問題の問題点
答えはありますが、解説が一切ありません。
そのため、「なぜこの答えなのか?」をすべて自分で考えなければなりません。
解いた後は間違えた問題の復習をしながら、答えの根拠をネットや本で探す作業が必要になります。
僕の場合は問題を解いた時間より、答えの根拠を探す作業は10倍ぐらいの時間がかかりました。
これは大変な作業ですが、基礎的な力がつくので大変ですけど頑張ってください。
できれば選択肢のすべての意味をチェックして、なぜ間違いなのか?も説明できるように復習しましょう。
Band B1 ぐらいなら完全独学でも半年あれば十分間に合いますので、お金をかけられない方も頑張ってみて下さい。